2つの転職事例を紹介します。1つ目は40代のAさん、2つ目は50代のBさんです。
まず40代転職の代表としてAさんの転職ストーリーをご紹介します。Aさんはある中堅の製造メーカーで20年経理のスペシャリストとして勤務していました。勤務態度もまじめで何事にも完璧主義なAさんに経理の仕事はまさに天職でした。ところが会社の業績が年々悪化して行き、ついにAさんもリストラされてしまったのです。転職先を探しましたが中高年には以前の仕事のようなポストはなかなか見つからず、仕方なく求人サイトで慣れない警備の仕事を始めましたが夜勤もあるので大変です。今はなんとか気力で仕事をこなしていますがこの先体力も落ちてくることを考えると不安です。できればもとの畑に戻りたいので転職サイトを眺める毎日です。
次に50代転職の代表、Bさんの事例です。Bさんは大手不動産会社で営業の仕事をしていました。15年勤務して50代に入ったある日、日ごろの無理がたたって大病を患い休職することになりました。1年間の休職の後、復活したBさんは元の職場に戻ってきましたがその間に社長が変わり、経営体制もがらりと変わっていたのです。結局新しい社長と経営体制にそりが合わなかったBさんは知人のつてでとある不動産会社に転職をしました。ところがそこは人事部で今までの営業とはかなり勝手が違いました。上司は自分より年下で仕事に慣れないBさんを容赦なく叱りつけたりします。仕事はミスの連発で自分のプライドもズタズタ。ストレスでまた体調を壊してしまいました。結局Bさんはその会社を退職し、今はタクシーの運転手として仕事をがんばっています。
この2つの事例からわかるように、中高年の転職はかなりシビアです。そのため、転職を考えている場合はこのことを理解した上で、しっかりと準備をしてから行動に移すようにしましょう。